前回は、内定者には相談できる相手がいないこと、そして内定を出した会社の人事がその相談相手である、という記事を書きました。

その中で、「アトラクト採用」という言葉を使いましたが、今回の記事では、アトラクト採用とは何か?を説明します。

アトラクト採用とは、候補者に選ばれるところまでを採用と考えること

アトラクト(attract)は、「惹きつける」という意味の言葉です。

アトラクト採用とは、応募から内定、入社までの間、候補者の意思決定を支え、最後まで惹きつけ続ける採用の考え方です。

「内定を出したら、採用は一区切り」という考え方を、「候補者が入社を決めるまでが採用」に置き換えるもので、最近、よく単語を目にするようになってきました。

オファーレターを含め、面談、連絡、入社前のフォローなどは、すべてアトラクト採用を実行するための打ち手です。

従来の採用と、何が違うのか?

従来の採用が大切にしてきたのは、候補者の見極めです。

候補者の中から、自社に合う人を選ぶ。そのために、面接の質を上げ、評価の基準をそろえる。ここに力を入れてきた会社は多いはずです。

これは、今でも必要な取り組みですが、見極めだけでは採用が完結しません。

実際には、内定者は複数の会社から内定をもらっていたり、今の会社に残る選択肢を持っていたりします。

従来の採用

アトラクト採用

採用の目的

自社に合う人を見極める

自社に合う人に、選ばれる

力を入れる時期

応募から内定まで

応募から入社まで(内定後)

内定後の位置づけ

返事を待つ時間

一番手をかける時間

会社が見ているもの

評価、合否

候補者の迷い、意思決定

候補者は、内定後の数週間で、不安や迷いが大きくなり、辞退につながることがあります。

見極めの段階で、会社が候補者を理解する努力をしても、内定後に会社からの連絡が止まってしまえば、候補者は一人で考えることになります。

アトラクト採用では、次の2つを考えます。

・候補者は、何に迷っているのか?

 給与や条件だけでなく、仕事の中身、配属先の人、今の会社への伝え方など、迷っている中身を仮説します。

・迷っている候補者に、会社は何ができるのか?

 一番取り組みやすいものが、オファーレターです。

 採用したい理由、任せたい仕事、支える体制を文書にして渡すことで、候補者は一人でも、家族と一緒でも、会社の考えを確認できます。

まとめ:アトラクト採用は、内定後の採用を設計し直すこと

アトラクト採用とは、候補者が入社を決めるまでを採用と考え、内定後も意思決定を支え続ける採用の考え方です。

見極めて選んだ人に、きちんと選んでもらうために、内定後の時間を設計し直すものです。

まずは、直近の内定辞退の連絡を思い出してみてください。

辞退の理由が分かる前に、内定後に会社から何を渡せていたかを書き出してみると、アトラクト採用でアクションを起こす場所が見えてくると思います。


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