「あなたには、すぐに中心メンバーとして活躍してほしいと考えています」

「これまでの経験を生かして、チームを引っ張ってください」

これらの言葉は、会社としては、期待を込めた前向きな言葉ですね。

しかし、オファーレターを受け取った候補者は、嬉しいと感じる一方で、次のように考えることがあります。

「入社して、すぐに結果を出せなかったらどうしよう」

「期待に応えられなければ、評価が下がるのだろうか」

期待を伝えたつもりが、候補者にとっては入社後の重荷(プレッシャー)になってしまうことがあります。

本記事では、期待の言葉が重く受け取られる理由と、オファーレターを使った伝え方を説明します。

1. 会社は、歓迎の気持ちを伝えたい

会社が期待をするのは、候補者を不安にさせたい目的ではありません。

  • 即戦力として期待しています
  • 大きな役割をお任せしたいです
  • チームを引っ張ってほしいです
  • 入社後の活躍を楽しみにしています

これらの言葉は全て、面接で経験や考え方に魅力を感じて、「ぜひ一緒に働きたい!」「あなたを高く評価しています」という歓迎の意味です。

しかし、候補者は、入社後の仕事や人間関係を、まだ十分に知りません。

どのような仕事を、いつから、どこまで任されるのかが分からない状態で期待だけを受け取ると、その言葉を自分なりに想像するしかありません。

会社が伝えたかった歓迎の気持ちが、候補者には、最初から結果を求められていると見えることがあります。

2. 候補者は、期待を「入社後の条件」として読む

候補者にとって、オファーレターは入社を決めるための情報です。

そのため、「活躍を期待しています」という言葉も、単なる応援ではなく、入社後に求められることとして受け取ります。

特に、次の内容が分からないと不安が大きくなります。

  • いつまでに結果を出す必要があるのか
  • 最初から一人で進める仕事なのか
  • 何をもって活躍と考えるのか
  • 分からないことを誰に相談できるのか
  • 仕事を覚える期間はあるのか

転職する人は、今の会社や慣れた仕事を離れ、新しい環境に入ります。

経験のある人でも、社内のルールや仕事の進め方、人間関係は分かりません。

「期待されているのは嬉しいこと。でも、最初からできる前提で期待されるのはプレッシャーになる。」

この二つの気持ちが、候補者の中で同時に生まれます。

3. 期待が重いのではなく、期待しか書かれていない

オファーレターを受け取る時、候補者が不安になるのは、期待されること自体が嫌だからとは限りません。

例えば、次の文章だけが書かれていたとします。

これまでのマネジメント経験を生かし、入社後はチームを引っ張っていただきたいと考えています。

候補者には、いつから、何の仕事を、どのように任されるのかが分かりません。

次のように、入社後の進め方を加えると、受け取り方が変わります。

これまでのマネジメント経験を生かし、将来はチームを引っ張っていただきたいと考えています。入社後の1ヶ月は、上司と一緒にメンバーや業務を知る期間です。その後、話し合いながら担当する範囲を決めていきます。

期待していることは同じです。期待と一緒に、入社後の進め方やサポートが書かれているかどうか。

  1. 面接のどこを評価したのか
  2. 将来、どのような役割を期待しているのか
  3. 入社後、最初に取り組む仕事は何か
  4. 上司やチームが、どのようにサポートするのか

このような順番で書かれていると、見る側も安心感を感じませんか?

4. 期待と一緒に「最初の一歩」を伝える

オファーレターに期待を書く時は、入社直後から最終的な役割までを1つにまとめようとしないことが大切です。

例えば、「営業組織を成長させてほしい」と期待している場合でも、入社初日からすべてを任せるわけではないと思います。

最初は顧客や商品を知り、メンバーと話し、今の営業活動を理解する。その後、改善することを一緒に決めていく。

この進め方まで書くことで、候補者は入社後の姿を具体的にイメージできます。

期待する役割と、最初の一歩を一緒に伝えることが必要です。

まとめ:期待には、時間とサポートを添える

会社は、候補者を高く評価しているからこそ、期待を伝えたくなります。

一方で候補者は、その期待を入社後に求められることとして受け取り安いです。

「活躍してほしい」「チームを引っ張ってほしい」と書くだけでは、いつから、どこまで求められるのかが分かりません。

期待が重いのではなく、期待しか書かれていないことが、候補者の不安につながります。

将来任せたい役割だけでなく、最初に取り組む仕事、仕事を覚える時間、上司やチームのサポートも伝える。

オファーレターは、候補者へ期待を伝えるだけではなく、その期待に向かって、会社と一緒に進めることを伝えるための手段です。


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